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雪のワルシャワ/街上空の機窓から





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ワルシャワに行って来た
日本のロックバンドのヨーロッパツアーの一つである
ポーランド講演を観るために
まさかのオランダからワルシャワへの一泊二日の弾丸旅行

行きの飛行機の中から見えた景色は
圧巻だった

次回はゆっくり旧市街地を見て回ろうと思う


街の印象は・・・東ドイツと少しだけ似ている
建物が古いところと、近代的なビルとが混在していて
上海の新天地か大阪梅田あたりと似ている
かと思えばトラムで幾筋か通りを進んだだけで
上海の路地裏みたいな建物が並ぶ

オランダより2時間の距離
少しアジア寄りだからか
人々の顔の印象はオランダ人とは明らかに成り立ちが違うように見える

瞳が異常に綺麗な人が多い
ブルーの瞳の人も多い
まつげがびっしりで長い

黒髪の人も多い
アラブ系?のような黒ひげくんもとても多い

ユダヤ教の先生らしき人が高校生らしき軍団を引き連れて同じホテルに泊まっていた
皆決まっているであろう時間にきちんとそれぞれが降りてくる
見た目は今時の子供たちだが
無駄口はない

ホテルロビーでシャトルバスを待つ時間20分ほどそれを見ていたが

皆がテキパキ。きりり。のかなりの好印象を持った

それとも単に皆が朝低血圧なのかは知らん

ポーランドにおいては宗教の自由も保障されているのであろう




オランダの二分の1の給料と聞いて物価がさぞかし安いに違いない
と期待していたが
キオスクのコーラ500cc一本二百四十円
二人で腹抑えの軽い食事=13百円

と、普通。(確かにオランダよりは安い)

トラムの75分券が4.4ズロチ=140円
乗り換えても一時間以上乗れるのでかなりお得感がある


物価が高くはないのかもしれないけれど
サラリーの平均が1/2と聞いていると、
売ってある商品の、オランダと同額か
それ以上の値段を見るたび
ポーランドの物価はオランダの軽く倍ということになると
頭の中で反芻することになった


だからオランダでもポーランド国籍の方々が多いのだとD
外貨稼ぎの出稼ぎの方がとても多いらしい



ワルシャワ行きの飛行機は満席
声が大きくおしゃべりが大好きなポーランド人

コンサート後、ワルシャワセンターから
ホテルに戻るシャトルバスを利用するために
空港に向かう175番のバスの中で
Dの愛フォンの電源が切れたことに気づいた

空港からホテルに電話してシャトルバスを利用すると伝えねばならないが
番号まで見れなくなってしまった

こうなったらホテル近くのバス停から歩こうかと

隣に座った女の子に
オケチェホテル近くで降りるにはどこのバス停がいいかわかるかいと聞いたら


ホテルに電話をしてくれ、彼女の電話に番号を送ってもらい
私の愛フォンに番号を入力してくれた

バスのおりがけ、
にっこり笑って

「Good luck]


超美人で優しかった


超機嫌の悪そうな、レストランや両替
インフォメーションのスタッフさんとは違って
電車やバスの中の人々は
物が落ちるとすぐに拾ってくれるし
席が空いてると

「そこ空いたよ」と教えてくれる

電車が揺れると
支える手が咄嗟に

「危ないよ」とばかりに伸びてくる

空港で受けた無粋な印象のポーランド人のイメージが
ポロポロと剥がれ落ちていくのを感じた

ワルシャワセントラル駅前で空港へ戻るバスを待っていると
超絶綺麗な少女が
恐る恐る話しかけて来た
顔から察すると17、8だろうか
だが、身長が130cmほどしかない華奢な彼女
黒髪に黒いアイラインでくっきりと強調された青い瞳
彫りの深い人形のような顔で思わず見とれながら耳を澄ました

が、ポーリッシュはわからない
英語かドイツ語でお願いというと

「フェイブ・・・ゼロ・・・。」

50?が何?

と聞き返すと、もういいわと言ってる感じで来た方向と逆に歩いて行った
来るバスの番号を聞いてたんじゃない?
それなら503番がここ止まるよとDに言うと
「いや・・それならば他の人にも効くはず
 なんでわざわざポリーッシュのわからない外人である私たちに一度聞いただけかと思う」

Dの指摘通り、彼女はバスを待つ風でもなくどんどん離れていく


二人で出した答えは

50セントか何かそれがしのお金をくれないか?
だったのではないか

ひょっとしたら物乞いだったのかもしれない
なぜだか割れた携帯の画面を見せながら話していたから

イタリアの主要な教会でもよく見かける
破れた肌色のタイツのつま先をなぜだか黒糸で大袈裟にかがり
冬だと言うのにそのつま先が見えるようなサンダルを履いて
通りがかりの人に見えるように足を伸ばし
数枚のコインの入ったコップを片手に
黒糸タイツの足のつま先と私の顔を交互にを見ながら話しかけてくるジプシー達を思い出した

「貧しいの私。だからお願い」的なのか。

だがイタリアの彼女らに限っては丸々と太っている



ワルシャワに話を戻そう
華やかで近代的なビル群や
かつての栄華を誇る荘厳な歴史的な建物と
対比させるにはあまりにギャップの大きな
閑散とした、ただだだっ広いだけの厳しい社会主義を想像させる道



この情景に、この国の社会の何かにひずみを見たような気がしながら
そのやりきれないよな印象に拍車をかけているに違いない
グシャグシャに割れてもはや字など判読できないほどの
アイフォン画面を持つ美しい少女の小さな背中がゆっくりと一層小さく遠のいて行くのを見守った




いつのまにか雪がまた舞い出していた
気温マイナス1度

寒いワルシャワの夜であった




by jelize-rose | 2017-12-05 03:23 | ■空港・駅・プライオリティラウンジ

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by Mamico Jelize Rose
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